2011年06月18日
原発性免疫不全(PID)について
原発性免疫不全症候群 (PID) について少しずつお話していきたいと思います。
PIDとは・・・
「Primary Immunodeficiency Diseases」の略で、
原発性免疫不全症(げんぱつせいめんえきふぜんしょう)という意味です。
正常なヒトでは体内に細菌やウイルスなどの病原体が侵入すると、
これらを排除する防衛反応が生じます。
この仕組みが免疫系です。
PID(=原発性免疫不全症)は先天的に免疫系のいずれかの部分に
障害がある疾患の総称であり、150種以上の疾患に分類されます。
代表的な疾患
無ガンマグロブリン血症(=XLA) 慢性肉芽腫症(=CGD)
重症複合免疫不全症(=SCID) 分類不能型免疫不全症(=CVID)
ウィスコット・アルドリッチ症候群(=WAS) 高IgM症候群(=HIM)
毛細血管拡張性運動失調症(=AT) など
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症状は・・・
PIDで問題となるのは感染に対する抵抗力の低下です。
風邪症状がなかなか治らなかったり、何度も発熱したり、
症状が重くなって入院治療が必要になったりします。
また、肺炎、中耳炎、髄膜炎、関節炎、結膜炎などを繰り返します。
感染が改善せず、生命の危険を生じることもあります。
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治療は・・・
それぞれの疾患に合わせて治療方法は異なります。
少し難しいお話になりますが・・・
先にあげた無ガンマグロブリン血症(=XLA)では
血液製剤の一つである免疫グロブリン製剤を定期的に補充します。
慢性肉芽腫症ではST合剤(抗菌薬の一つ)の継続的な内服や、
インターフェロンγの使用が有効です。
重症複合免疫不全症(=SCID)では、
骨髄移植による免疫再建を目指した治療がメインとなります。
また、多くの疾患で遺伝子治療への研究が進んでいるだけでなく、
医学の進歩と共に治療法も日々進歩しており、
早期発見・治療でQOL(生活の質)の向上も期待できます。
しかし、未診断のまま状況が悪化されるケースも未だあるのが現状で、
専門医の偏在による地域医療格差の解消が急がれるかと思います。
次回は、「免疫不全症を疑う10の徴候」をお話します。
PIDとは・・・
「Primary Immunodeficiency Diseases」の略で、
原発性免疫不全症(げんぱつせいめんえきふぜんしょう)という意味です。
正常なヒトでは体内に細菌やウイルスなどの病原体が侵入すると、
これらを排除する防衛反応が生じます。
この仕組みが免疫系です。
PID(=原発性免疫不全症)は先天的に免疫系のいずれかの部分に
障害がある疾患の総称であり、150種以上の疾患に分類されます。
代表的な疾患
無ガンマグロブリン血症(=XLA) 慢性肉芽腫症(=CGD)
重症複合免疫不全症(=SCID) 分類不能型免疫不全症(=CVID)
ウィスコット・アルドリッチ症候群(=WAS) 高IgM症候群(=HIM)
毛細血管拡張性運動失調症(=AT) など
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症状は・・・
PIDで問題となるのは感染に対する抵抗力の低下です。
風邪症状がなかなか治らなかったり、何度も発熱したり、
症状が重くなって入院治療が必要になったりします。
また、肺炎、中耳炎、髄膜炎、関節炎、結膜炎などを繰り返します。
感染が改善せず、生命の危険を生じることもあります。
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治療は・・・
それぞれの疾患に合わせて治療方法は異なります。
少し難しいお話になりますが・・・
先にあげた無ガンマグロブリン血症(=XLA)では
血液製剤の一つである免疫グロブリン製剤を定期的に補充します。
慢性肉芽腫症ではST合剤(抗菌薬の一つ)の継続的な内服や、
インターフェロンγの使用が有効です。
重症複合免疫不全症(=SCID)では、
骨髄移植による免疫再建を目指した治療がメインとなります。
また、多くの疾患で遺伝子治療への研究が進んでいるだけでなく、
医学の進歩と共に治療法も日々進歩しており、
早期発見・治療でQOL(生活の質)の向上も期待できます。
しかし、未診断のまま状況が悪化されるケースも未だあるのが現状で、
専門医の偏在による地域医療格差の解消が急がれるかと思います。
次回は、「免疫不全症を疑う10の徴候」をお話します。
Posted by keiさん at 16:31│Comments(0)
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